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GRE
はっきり言って、GREの対策はほとんどできなかった。TOEFLでともかくそこそこの点数を出さないと足切りにかかってしまうため、まずTOEFLに力を入れてGREはまったくやっていなかった。
8月にようやくTOEFLである程度の点数を出せたと思ったら、9月の初めから10月初めまで1か月間、オーストラリアに出張。というわけで、GREの準備はほとんどしておらず、その結果、スコアも「ちょぼちょぼ」で、後に続く方々の参考にはあまりならないが、こんなことをやったということだけは記しておこう。
GRE(general test)とは
またもやのETS主催。ビジネススクールやロースクールを除く大学院(社会科学や工学など)を受験するための共通試験。つまり、アメリカ人も受ける試験だ。それと同じ試験を日本人が受けるというのはかなりつらいことだが、それは大学院側も分かっていて、留学生に対してはそれほど重きを置いていないとも言われる。
大学院によっては留学生にはGREを課さないところもある。私がapplyした中では、Georgetownがそうだった。ただ逆に言うと、Georgetownだけだった。そこそこの競争率がある大学院でGREを免除しているところはほとんどない。名の知れた大学院を狙っているなら、GRE受験は仕方ないと腹をくくるしかない。
いい点を取っておけば有利なことは確かだが、だからと言って、これのためだけに精力を注ぐのは効率が悪すぎる。と、私は時間のない自分を慰めたのだった。
GRE詳細
社会科学系の大学院入学で必要なのはgeneral test。それには(1)verval(2)quantiative(3)analyticalの3セクションがある。それぞれ800点満点。
すべて5択なので、TOEFL(4択)よりも「当てずっぽう」の確率は下がる。とほほ。
(1)はアメリカ人の国語。つまり、「この単語の反意語は」「同意語は」「この単語の組み合わせと同じ関係になる組み合わせは」などというものと、あとは読解。この単語の問題は、見たこともないような単語ばかり出てくる。
日本人が得意とされているのは(2)。数学というより算数の問題だ。幾何や行列、確率も出てくるが、ほとんどは中学生くらいまでの計算能力があればできるはず。ただ、いかに早く、途中の計算式を少なく、そして正確に答えるかはコツがあるようだ。盲点は数学用語。例えば三角形の「斜辺」、円の「直径」、「二等辺三角形」、「垂線」など、日本語ではわかるけど英語で字面を見たら、何だかわからないことも多い。
(3)は言ってみればパズル。ある条件に当てはまる組み合わせを探したり、文章が示されて、その効果的な反論や論理の基礎になっている文章を探したりする。これも早さが要求される。
受験方法
GREはすべてコンピュータで行われる。郵送、ファクスなどでもできるようだが、一番手軽なのは電話プラスクレジットカード。その手続きは以下の通り。
- ETSの代理業務をやっている「プロメトリック」社に電話(03-5541-4800)し、受験日や会場を決める。その際、125ドルをカードで支払う
- 私が受験したころは、なぜか月の第1週目はだめ。それと月曜日もだめ。今では第1週の制限はないが、日祝日はだめ。つまり、仕事をしている身では土曜日に集中してしまう。私が電話した段階ですでに土曜はいっぱいで、仕方なく火曜日に有給休暇を取った。こうした融通のなさ、利用者のことを考えていない運営は、ETSにしろここにしろ、同じ体質だ
- confirmation numberが与えられるのでそれをメモ
- 試験当日、パスポートを持って会場へ
- 荷物すべて(筆記用具も)をロッカーに預ける。筆記用具は支給される
- 時間が来たら呼ばれるので部屋に入り、割り当てられたコンピュータに向かって試験
- 3セクションのほか、スコアには算定されない「幽霊」セクションが1つの計4セクションを受験する。この「幽霊」は、VかもAかもQかもしれない。しかも、自分が今解いているのは実セクションなのか、「幽霊」なのか知るすべはない。だから、4つとも全力でやらないといけない。「幽霊」はETSが出題のテストとしてやっているという話だ。つまり実試験で受験者はモルモットにされているとも言える
- すべての試験を終えるのに約4時間かかる。その間、休憩は1回(15分)。相当疲れる
- 私が受験したのは2000年11月14日の午後。私の場合、A、V、Q、Aの並び。一番頭を使うAが最初に来て、しかも最後もA。面喰らったのと疲れたのとで、どちらも不出来だったような気がする。これは個人個人で違うため、どういう配列で当たるかはもう運でしかない
私のGRE対策
基本的に使用したのが「大学院留学GRE完全攻略」(アルク)。最初に概要、セクション別の戦略、そしてサンプルテストなど。これを選んだのは、重要単語や各大学院の合格者のスコアの資料が付いていたからだ。
また模擬試験としては「How to prepare for the GRE」(Barron's)を使った。
V対策はほぼあきらめていた。それでもやらないよりはましなので、ネットやこのアルクの本にある最低限の単語をコピーして、通勤電車はもとより、豪州にも持って行って時間を見つけてやっていた。しかし、そもそも見たことのない単語が多すぎて、こんな付け焼き刃ではだめ。だから本来はTOEFLをさっさと仕上げて、GREに注力をするのが理想的なのだろう。
Qは東洋人が得意とされており、満点近くを取るのがほぼ常識のようになっている。少なくとも800点のうち700点台後半を取らないとやばいらしい。これは中学生や高校生のときにやったのを思い出すのと、数学英語を少し覚えるだけでいいので、ここは集中的にやった。
ケアレスミスが失点につながるので、正確さとともに早さも求められる。正答数や答えた問題数が得点に結びつくらしい。出題パターンはそれほど変化があるわけではないので、まず基本的な公式やルールを思い出し、あとは数をこなすだけだ。
Aは知能テストみたいだ。Qの次にはこれをやろうと思っていたが、そんな時間はほとんどなかった。対策らしい対策はしていない。
豪州にバロンズを持って行ったが、数日に1回、コインランドリーで洗濯をしている間に30分ほどできればいいほうで、ほとんどできなかった。当たり前だけど。帰国してそれなりにやったが、ほとんどはQ対策。
そんな私のスコアは、V:Q:Aで330(下から9%):760(同88%):460(同26%)。Qはまあいいとして、VとAの低さよ。
GREもTOEFLと同じく、1か月(暦月)に1回しか受けられないので、あとは12月しかないが、その正式な結果が出るのが1月になる可能性もあること、これから1か月勉強しても大幅なスコアアップ(特にV)は見込めないこと、それと最大の要因は、GREよりもエッセイに力を入れた方が、合格の可能性が高いと思われること、こうしたことを考えて、GREはここで打ち止めにする。
本家ETSでは、コンピュータの画面そのままのサンプルテストも販売している。時間があれば、それからまず手をつけるべきだと思う。
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