1月13日
何もない一日
きょうは朝から小雨。フルに使える最後の日、しっかり日焼けしようと思ったのだけれど。ま、小雨だから動けないこともない。浜に出てみる。雨で砂が固められ、足を取られることもないので歩きやすい。千鳥のような鳥が群れになって浜でエサを探していた。
絵葉書を出しに郵便局へ。このころが一番雨が強く、郵便局もがらがら。アメリカまでは8.5ペソ。雨が少し弱くなるまで局舎のひさしで雨宿り。のんびりと南国の冬の雨を見つめる。小降りになってから町の方まで出てみたが、午前中ということもあるし雨ということもあって、いつも以上に商売をやっていない。浜に出られないこういう天候こそビジネスチャンスだと思うのだけれど、そんなにがっついた雰囲気でもない。いつも通り、何事にも左右されないゆったりとした時間で人々が生活している。
町から東側の、波の荒い方の浜に出てみる。浜には赤旗。遊泳禁止。当然、泳いでいる人はいなかったけれど。それだけ静かな浜だから、ここもぶらぶら歩いてみる。こちら側には磯がところどころあって、一見、何もないように見える。
でもじっと見ていると、潮だまりには小さなヤドカリ、小さな魚、小さなイソギンチャクなんかがいて、結構おもしろい。磯の上を渡り歩きながら、何か生き物がいないか探して回る。
そこからはぐるっと回り込むと、ホテルの前の浜に出た。このころには陽も射し始めたので、読みかけの本を部屋から持ち出して浜に寝転がる。しばらくすると黒犬が寄ってきた。相方の茶犬とじゃれあったままこちらにもぶつかってくるので、こっちも砂だらけ。茶犬の方が優勢で、黒犬は「助けてくれ」と言わんばかりに涙目でこちらを見る。形勢不利になれば海に飛び込んで避難する黒犬。それをながめながらぼーっと過ごす。
夕方、カフェへ行く。店番はアメリカ人と思われる若い金髪女性。しかし商売そっちのけで現地のボーイフレンドとはしゃいでいる。うるさい店の中で、マイアミ・ヘラルドのカンクン版を読む。ワシントンやマイアミをキューバの反体制活動家Payaが訪問したニュースや天気予報などを読む。しかし店番とその友人たちがあまりに客を無視して騒ぐので店を出る。もう二度と来るものか。
少し早いが夕食を取ることにする。この島最後の夜。やっぱり肉かな。それともロブスターでも食べるか。ぐるっと回ってみたけれど、昨夜食べたフレンチビストロが一番いい。2夜連続で入る。お勧めのTボーン・ステーキを注文。ビールと一緒に取り組むけれど、かなり量もあって食べ終わるころには食べ疲れるほど。でもおいしかった。
ネット屋でメールチェック。日本語を読めるところで。必要なメールに返信を出しておく。空は暗く、月もあまり見えない。あすの今ごろはニューヨークの手前だ。
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