キューバ人と接触
【グランツ・ツーム通信部】histo.gtrとキューバから来た男性とが頻繁に接触を重ねていることが5日までに分かった。当局筋が明らかにしたもので、ブロードウェイを共に歩く姿や同じ建物に一緒に入っていくところが目撃されていることから、同じ目的をもって行動していると思われる。
histo.gtrがどのような経緯でキューバ人男性と知り合ったのかは謎のまま。キューバはアメリカと外交関係がないため、通常のルートではキューバ人はアメリカに入国できない。少し前にアメリカに亡命しようとしたゴンザレス少年が結局はキューバに送還されたことがニュースとなるように、ことキューバに関してアメリカは今でも強硬な態度を取っている。
観測筋によると、この男性がユダヤ人なら、一度イスラエルに入国してイスラエル国籍を取得すればアメリカ入国は可能だという。histo.gtrは日本にいた際、キューバ革命の英雄「チェ・ゲバラ」の伝記を読んでいたこと、こうした複雑な国際関係には無類の興味を示すことなどが2人の接触をもたらしたのではないかという声もある。
ただ、この男性がアメリカに到着した際、機内に預けていた荷物が紛失したというトラブルがあり、それにhisto.gtrが同情しただけではないかという声も根強く残っている。ちなみにその航空会社はエールフランスだという。
「エールフランスと言えばアタック25だよなあ」ととぼけるhisto.gtrが、何の目的でキューバ男性と親密にしているのか、当局は今後も注意深く監視して行く態勢を取っている。(Sep. 5th, 2001)
大学院生活、いよいよ始動
【コロンビア支局】histo.gtrの通うSIPAで28日、専攻と履修教科を決めるため、またヴィザやNYそのものなど大学院生活の種々の問題について説明するためのオリエンテーションが始まった。
会場では、高い授業料とこれまでの苦労を生かすため、珍しく真剣に説明に聞き入るhisto.gtrの姿があったという。しかし当日未明まで部屋の灯りがついていたことから、当人はかなりの睡眠不足と見られ、平静を装っていても非常に緊張していたことがうかがえる。とは言いながら、職業柄か、力の入れどころと抜きどころはちゃっかりと判別しており、不必要なオリエンテーションの時にはうつらうつらと船を漕いでいたという。
ここ数日は「Conflict Resolutionがやりたい」と周囲に漏らしていたことが確認されているが、結局、専攻としては選べないことが判明したため、「では当初の予定通りIMC(International Media & Communication)にすっかなぁ」と豹変ぶりを見せている。
ともあれこれで否応なく勉強三昧、勉強漬け、勉強中毒になることがはっきりしているだけに、「もっと遊んでおけばよかったかな」と後悔しているとの声もある。一方で、「10年来の目標を果たすいい機会だ」と腕まくりをしているとの情報があり、情勢は混沌としている。(Aug. 28th, 2001)
今後の動向は不明
【ブロードウェイ通信部】histo.gtrが学んでいた準備コースが10日、終わった。3週間の集中的な勉強に、錆び付いていた頭が脳死していたことや、目の下のクマが日々拡大していったことなどもあったが、ともあれ1つの山を越えたことで、当人はかなり安心しているという。
ここで問題になるのが、SIPAの授業が始まるまでの2週間の当人の予定。クラスメイトは海外にバカンスに出かけたり、知人を呼んで遊びに行ったりする者がいるのだが、当人の予定は謎の空白のままだ。
ある観測筋は「きっと何かを企んでいるに違いない。2週間も空白などということがあるはずがない」と見ている。一方で「まさか本当に何も考えていないんじゃないか」とする声もあり、今後の当人の行動に注目が集まっている。(Aug. 10th, 2001)
大胆にも国連本部に出没
【イーストリバー支局】histo.gtrが学ぶ準備コースの一行が6日、国連本部を訪問していたことが分かった。授業の一環として行われたらしく、午後いっぱいをかけて、館内の見学後、通常は非公開の会議室を使って、2人の専門家から「UN overview」「Sustainable Development」についてのレクチャーを受けたという。
ジュネーブの国連欧州本部には行ったことのあったhisto.gtrだったが、その本拠地である同所に訪れて感慨深い様子。しかし根っからのひねくれ者である同人は、「国連分担金の支払いを拒むアメリカに本部があるのも皮肉な話だ」「Sustainable Developmentに一番逆行するアメリカでその講義を受けるとは」などと別の意味で感慨深い様子でもあった。
珍しく蒸し暑い日のうえ、かなり歩いたので一行は非常に疲れた様子。「遠足はもっと天候がいいときに」と帰りの地下鉄の中でぶつぶつつぶやいているhisto.gtrの姿が目撃されている。(Aug. 6th, 2001)
噂の写真を発見!
【コロンビア支局】本紙取材班は30日までに、histo.gtrが通っているというコロンビア大学の写真を極秘入手した。
情報によると、写真に映っているのはメイン図書館だったローライブラリという建物で、同大学のシンボル的存在という。その前の階段で毎年、卒業式が行われるという象徴的な場所だ。ニューヨーク大学とは違い、キャンパス内に芝生や木立が多いのも特徴。ハトやスズメのほか、ニューヨークの公園ではおなじみのリスも数多く生息し、学生たちが芝生に寝そべてって勉強をするわきで熱心にえさを探しているという。
同時に入手した大学の見取り図によると、histo.gtrが通っているSIPA ( School of International and Public Affairs ) は、向かって右側の少し離れたところにある。本紙取材班は、その現場を押さえるため、日夜張り込みを続けているとかいないとか。(Jul. 30th, 2001)
Dance Dance Dance
【中部支局】準備コースが始まって以来初の週末となる27日夕方、histo.gtrほか6人がマンハッタン中部の「リンカーンセンター」に集結し、踊りまくっていたことが分かった。
当日はまさにダンス日和の気候。気温は摂氏21度、心地よい風が吹いていた。同所はオペラ、クラシックなどのコンサートホールが集中する場所で、ジュリアード音楽院もある。夏を楽しむため同所で毎年開かれているというダンス大会では、南米のサルサの踊り方の指導から始まり、生演奏でのダンスなどがあった。
彼らの一行の中にはコロンビア出身の女性がいたことから、彼女を中心に異様な盛り上がり方をしていたとの目撃談もある。果ては盆踊りや懐かしの「セーラー服を脱がさないで」の振り付けまでもサルサに合わせて踊るなど、およそ日本人らしくない大胆な雰囲気だったという。
質問に答えたhisto.gtrは、「いやあ、これこそスチューデント・ライフですよね」などとほざいていたという。(Jul. 27th, 2001)
勉強量の多さに四苦八苦
【モーニングサイドハイツ通信部】23日から始まった大学院入学準備コースで、21人の同級生とともに学び始めたhisto.gtrが、「こんなにも辛いと思わなかった」と供述していることが同日分かった。
同氏が受講しているのは「English for Professional Purpose; International Affairs」というコースで、コロンビア大の付属語学学校が主催している。しかしいきなり初日からThomas Friedmanの「The Lexus and the Olive Tree」のディクテーション(聞き取り)から始まって、リーディングの宿題、グループワークの準備、プレゼンテーションの内容決定など、次々と繰り出される勉強の課題にすっかり参ったよう。
午前2時まで翌日の課題を読みこなしていた同氏は、「血尿が出るというのは本当かもしれない」と謎の言葉をつぶやきながら床に入ったという情報もあるほか、日本人同士でも英語で会話をしなければならない環境のもとで今後、体力の衰えとともに気力まで低下しかねない雲行きに、「ぢゃぱに〜ずメ〜ル、ぷりーず」と寝言を言っていたとかいないとか。(Jul. 23th, 2001)
住まいはInternational House
【真華社】2週間以上に渡り居所を転々としていたhisto.gtrの落ち着き先が、コロンビア大近くのInternational Houseであることが22日までに分かった。
同所は、マンハッタン島でも高台にある12階建ての建物。当人の11階の部屋の窓からは、マンハッタンの西を流れるハドソン川と対岸のニュージャージーの森などが見える。部屋は1人で住むにはかなり大きく、持ち物がまだあまりない者にとってはかなりがらんとした印象を与えるという。
建物内には、ダイニングルーム、スタディルーム、フィットネスセンター、ランドリー、パブ、コンピュータールームなどがあり、設備的にはかなり充実した内容。
ハドソン川をゆったりと進む貨物船やヨットを見ながら、histo.gtrは英気を養っているという。(Jul. 22nd, 2001)
NYでの潜伏先発見
【ATP協同】当局の捜査により、histo.gtrのニューヨークでの一時滞在先が18日までに判明した。
同氏が潜伏していたのは、Upper West Sideにある「Riverside Inn」=写真=という安宿で、そこに残されたレシートによると8泊9日で474ドルだったという。マンハッタンでは近年の好景気で地価が上昇し、宿泊費もかなり高い。バス・トイレ付きで1日50ドル程度というのは、破格の安さだという。
こうした人目につかない安宿を選ぶに当たって同氏がインターネットを駆使したことを職場の同僚が証言している。そのくせニューヨーク入りしてからはネットにつなげないと漏らしていたともいい、そのことが居場所を変える動機になったのではないかとする声もある。(Jul. 18th, 2001)
histo.gtr、マンハッタンに現る
【BP事時】非常に忙しかった職場を休み、飛ぶ鳥後を濁して日本から姿を消していたhisto.gtrが7月8日午後1時ごろ、日航006便でニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港を降りたち、マンハッタンに移動したことが17日、わかった。本人からも日本の知人に同様の連絡が入っていることから、同氏がマンハッタンに居を移したのは確実視されている。
消息筋によると、同氏をマンハッタン北西部のUpper West Sideで見かけたという情報が数件寄せられている。同氏がNY入りしたのは留学のためだと見られており、現在、所在の確認が急がれている。
同氏は日本にいた時から「NY、留学、国際関係」という言葉を周囲に漏らしていたことから、当局では、同氏目撃情報が多い地域にあって国際関係に強いとされているコロンビア大学を中心に捜査を進めている。(Jul. 17th, 2001)
【解説】空白の2週間に何が?
日本での住まいから姿を消したのが6月30日。それ以来、histo.gtrの所在はごく一部の関係者にしか明らかにされなかった。それだけに今回の情報は、関係各方面にとっても同氏の足取りを解明するものとして注目されている。
これまでに判明している同氏の目撃情報は、7月3日に東京・神田の漫画喫茶でインターネットにいそしむ姿と、同4日に同じく神田で京都行き新幹線の安売りチケットを購入する姿があった。それ以外でも銀座、新橋、新宿、練馬、市川、横浜など広範囲で目撃情報があるほか、最終的には8日に成田空港でも目撃されている。これらのことから、逃走の常套手段として、居所を転々と変え、最終的に海外逃亡を図ったものと思われる。
「うま〜い!」キウイに舌鼓
【マンハッタン支局】中華街で買ったキウイはうまい!マンハッタン南部にあるChina Townでは、路上に多くの屋台が並んでおり、さまざまな食材や衣類、軽食などを安価に販売している。食にうるさい中華系のこと、特に食材は味が良いものが安く手に入る。
先日、とある屋台で買ったキウイは、9個で1ドル(末端価格で約124円)。マンハッタンのこれ以外の地域では安売りをしていても4個1ドル程度。通常では2〜3個1ドルが相場だ。その半額以下という安さとともに、味も抜群。日本で出回っているものに比べて酸味がやや少ないため、より食べやすい。
当支局員の1人は、さっそく購入して冷蔵庫で冷やしながら1日2個ずつ楽しんでおり、夜な夜な、横浜市青葉区で覚えたイントネーションで「うま〜い」と奇声を発している。
◆耳寄り情報◆
埼玉県川口市青木の「十勝甘納豆本舗」は、甘さ控えめのあんこを使った和菓子を作っている。特に「ピーナッツ甘納豆」は、大豆の代わりにピーナッツを使った変わり種だが、そのしっとりとした食感、柔らかく口に広がる甘さは、甘党でなくても病み付きになること請け合い。
◆耳寄り情報◆
Tal Bagles(Broadway bet.90th and 91st)は、レストランガイドの「Zagat Survey」にも掲載されているベーグル・ショップ。特に朝食メニューでは、卵、ベーコン、チーズをはさみこんだホット・ベーグルとコーヒーのセットで2.99ドルとお買得。このセットを食べると満腹感と多幸感を味わえること間違いなし。
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